前庭神経炎は、体のバランスを脳へ伝える前庭神経に障害が起こり、強いめまいが数日続く病気です。通常、難聴は伴いません。
1. 前庭神経炎とは?
前庭神経炎は、内耳から脳へ平衡感覚を伝える前庭神経の働きが低下し、強い回転性めまいを起こす病気です。ウイルス感染後に起こることがあると考えられていますが、原因がはっきりしないこともあります。
2. 前庭神経炎の症状
めまいは突然始まり、数日間強く続くことがあります。その後もふらつきがしばらく残ることがあります。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 強い回転性めまい | じっとしていても周囲が回るように感じます。 |
| 吐き気・嘔吐 | めまいが強く、食事や水分摂取が難しいことがあります。 |
| ふらつき | 急性期後も歩行時の不安定感が残ることがあります。 |
| 難聴は通常ない | 難聴や耳鳴りが強い場合は別の内耳疾患も考えます。 |
3. 前庭神経炎の原因
前庭神経の炎症や血流障害が関係すると考えられています。かぜ症状の後に起こることがありますが、明確な原因を特定できないことも少なくありません。
4. 前庭神経炎の検査
眼振検査でめまいに伴う目の動きを確認し、聴力検査で難聴の有無を評価します。脳の病気との鑑別が必要な場合は、画像検査を検討します。
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| 眼振検査 | 一方向性の眼振など、内耳性めまいの所見を確認します。 |
| 聴力検査 | 難聴を伴う病気との鑑別に重要です。 |
| 平衡機能検査 | 前庭機能の低下を評価します。 |
| 画像検査 | 脳梗塞などが疑われる場合に検討します。 |
5. 前庭神経炎の治療
急性期は安静、水分補給、吐き気止め、めまい止めなどで症状を抑えます。状態が落ち着いたら、前庭リハビリで体のバランス機能の回復を促します。
| 治療 | 内容 |
|---|---|
| 急性期治療 | 吐き気止め、めまい止め、点滴などで強い症状を抑えます。 |
| ステロイド薬 | 症状や時期により検討されることがあります。 |
| 前庭リハビリ | ふらつきの改善のため、段階的に動く練習を行います。 |
| 転倒予防 | 急性期は無理に歩かず、安全を優先します。 |
6. まとめ
前庭神経炎は強いめまいが数日続くことがある病気です。難聴、ろれつの回りにくさ、手足の麻痺、激しい頭痛を伴う場合は脳の病気も考えるため、早急な受診が必要です。
当院では時間予約での待ち時間の少ない診療を行なっております。耳の痛み、聞こえにくさ、耳鳴り、耳の詰まり感、めまいなどが続く方は、お気軽に一度ご相談ください。
受診の目安
耳鼻咽喉科への受診をご検討ください
- 耳の痛み・耳だれ・耳の詰まり感が続く
- 聞こえにくさ、耳鳴り、めまいを繰り返す
- 症状が日常生活や睡眠に影響している
早めの医療機関受診が必要なサイン
- 突然、片耳または両耳が聞こえにくくなった
- 強いめまいに、ろれつの回りにくさ・手足のしびれ・激しい頭痛を伴う
- 耳の後ろの強い腫れ、高熱、顔の動かしにくさがある
症状が強い場合や急速に悪化している場合は、診療時間を待たず救急医療機関への相談もご検討ください。
前庭神経炎についてよくある質問
前庭神経炎とはどのような病気ですか?
前庭神経炎は、体のバランスを脳へ伝える前庭神経に障害が起こり、強いめまいが数日続く病気です。通常、難聴は伴いません。
前庭神経炎では、どのような症状がみられますか?
めまいは突然始まり、数日間強く続くことがあります。その後もふらつきがしばらく残ることがあります。
前庭神経炎の検査や治療はどのように行いますか?
眼振検査でめまいに伴う目の動きを確認し、聴力検査で難聴の有無を評価します。脳の病気との鑑別が必要な場合は、画像検査を検討します。 急性期は安静、水分補給、吐き気止め、めまい止めなどで症状を抑えます。状態が落ち着いたら、前庭リハビリで体のバランス機能の回復を促します。


