加齢性難聴は、年齢とともに内耳や聴神経の働きが低下し、特に高い音や言葉の聞き取りが難しくなる状態です。
加齢性難聴とは?
加齢性難聴は、年齢に伴って内耳の有毛細胞や聴神経の機能が低下することで起こる感音難聴です。高い音から聞こえにくくなり、会話の聞き取り、とくに騒がしい場所での聞き取りが難しくなります。
加齢性難聴の症状
本人よりも家族が先に気づくことも多い病気です。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 聞き返しが増える | 会話で何度も聞き返すようになります。 |
| テレビの音量が大きい | 家族から音量を指摘されることがあります。 |
| 高い音が聞きにくい | 電子音、女性や子どもの声、子音が聞き取りにくくなります。 |
| 騒音下で聞き取りにくい | 飲食店や会議などで言葉が聞き分けにくくなります。 |
※典型的な傾向です。症状だけで確定せず、診察や検査を合わせて判断します。
加齢性難聴と急な難聴の違い
年齢のせいと思っても、急な変化や左右差がある場合は別の病気を除外します。
| 特徴 | 加齢性難聴 | 突発性難聴など |
|---|---|---|
| 進み方 | 両耳でゆっくり進む | 片耳に急に起こることが多い |
| 聞こえ方 | 高い音・言葉の聞き分けが低下 | 耳閉感や耳鳴りを伴うことがある |
| 受診時期 | 不便を感じたら聴力評価 | できるだけ早く受診 |
| 対応 | 環境調整・補聴器など | 原因に応じた早期治療 |
※典型的な傾向です。症状だけで確定せず、診察や検査を合わせて判断します。
加齢性難聴の原因
加齢による内耳の変化が中心ですが、騒音曝露、生活習慣病、喫煙、遺伝的要因なども関係します。聞こえにくさを放置すると、会話の機会が減り、社会的孤立につながることがあります。
加齢性難聴の検査
聴力検査で聞こえの程度と左右差を評価します。耳垢栓塞や中耳炎など、治療で改善できる難聴が隠れていないかも確認します。
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| 耳鏡検査 | 耳垢、鼓膜、中耳の状態を確認します。 |
| 純音聴力検査 | 周波数ごとの聞こえを調べます。 |
| 語音聴力検査 | 言葉の聞き取り能力を評価します。 |
| 補聴器適合検査 | 補聴器が必要な方に、装用効果を確認します。 |
※典型的な傾向です。症状だけで確定せず、診察や検査を合わせて判断します。
加齢性難聴の対応
加齢性難聴そのものを完全に元に戻す薬はありません。生活上の工夫と、必要に応じた補聴器の適切な調整が大切です。当院は補聴器適合検査認定施設として、認定補聴器技能者と連携して補聴器調整を行っています。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 聞こえの評価 | 聴力と語音明瞭度を確認し、状態を把握します。 |
| 補聴器相談 | 生活場面に合わせて機種や調整を検討します。 |
| コミュニケーションの工夫 | 正面から話す、ゆっくり話す、背景音を減らすなどが役立ちます。 |
| 定期フォロー | 聴力や補聴器の調整状態を見直します。 |
※典型的な傾向です。症状だけで確定せず、診察や検査を合わせて判断します。
まとめ
加齢性難聴は少しずつ進むため、気づきにくいことがあります。聞き返しが増えた、テレビの音量が大きいと言われる、会話が疲れる方は聴力検査をおすすめします。
加齢性難聴と上手に付き合うために
加齢性難聴はゆっくり進むため本人が気づきにくく、家族との会話や電話、会議で聞き返しが増えてから発見されることがあります。早めに聴力を把握し、聞こえ方に合った環境調整を始めることが大切です。
会話では正面から、少しゆっくり、区切って話してもらうと理解しやすくなります。補聴器は購入して終わりではなく、聴力と生活場面に合わせた調整を重ねることで使いやすくなります。
加齢性難聴のよくある質問
Q. 補聴器はいつから検討しますか?
A. 聴力の数値だけでなく、会話や仕事、外出時に感じる不便さを基準に検討します。まず耳の病気がないか確認し、適切な機器を試聴します。
Q. 急に聞こえなくなったのも年齢のせいですか?
A. 急な難聴は突発性難聴など別の病気が疑われます。加齢と決めつけず、できるだけ早く受診してください。
Q. 補聴器を使うと聴力が悪化しますか?
A. 適切に調整した補聴器が聴力を悪化させるわけではありません。聴力に合わない大きな音量は避けます。
気になる症状がある方はご相談ください
症状や経過を確認し、必要な検査と治療をご案内します。
記事情報・参考資料
最終更新日:
本ページは、以下の公的機関・専門学会の情報を参考に、一般の方向けに分かりやすく構成しています。
症状や治療の適否には個人差があります。本ページは診断の代わりになるものではありません。


